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寿命(KHM176)

KHMってのは、「グリム童話」の原題

「Kinder und Hausmrchen, Gesammelt durch die Brder Grimm」
(Hausmarchenのa、Bruderのuはウムラウト付きです。環境依存文字なので、一応書いておきます)

の略です。……うん、ドイツ語判んない人は判んないですよね。直訳すると「グリム兄弟によって集められた、子供たちと家庭の童話」です(グリム童話はグリム兄弟の創作じゃなくって、彼らが昔話を人々から聞き集めて編集したものです)。この、「子供たちと家庭の童話」の部分、「Kinder und Hausmrchen」の頭文字をとってKHM。グリム童話第7版(最終版)の並び番号です。

KHM1の「カエルの王様」から始まって、童話が200話、聖人物語とやらが10話収録されています(今広く出回っているのは選集です。50話収録だったと思いますが)。
グリム童話で有名な話っていうと、先述の「カエルの王様」、「ヘンゼルとグレーテル」、「灰かぶり(シンデレラ)」、「白雪姫」、「いばら姫(眠りの森の美女)」あたりでしょうか。最近ディ○ニーアニメ映画で「塔の上のラプンツェル」とかいうのが作成されたと思うのですが、その元ネタもグリム童話だと思います。教授は言ってなかったけれども。

今回選択科目(教養科目)でグリム童話の講義を取る機会がありまして、絵を描けという課題が出るんだということを先輩から聞いた友人から情報を仕入れまして(ややこしいww)、メルヘンな絵を描けるんだとwktkしていたんですけど…… 「『寿命』というお話の挿絵描いてきてや〜」(関西圏なんで関西弁の教授が多いのはデフォですww)

……はい?

それってテキスト(和訳の文庫本)に載ってないですよね?

というわけで、二週間(この間には学園祭あり)という結構余裕のある猶予をいただき、描くこととなりました。

え? 寿命ってどんな話か、だって?
……うん、詳しくはググれ(笑)
うわああ石投げないで!!
……そうですね、一応簡単に解説しておかなければならないでしょうね。ちょっと書いてみます。

タイトル通り寿命決めの話です。神様が寿命決めるときに、最初はみんなに30年の寿命を与えようと言うんだけど、辛いからと、ロバは18年、犬は12年、サルは10年の寿命でいいって言うんですよ。神様はその言い分を聞いて、それぞれ望む年数の寿命を与えるんです。
そして、人間にどれくらいの寿命がいいか神様が尋ねると、30年じゃ短いって言うんですよね。何と欲深い。で、神様はロバの18年、犬の12年、サルの10年を上乗せして(30+18+12+10=70)70年の寿命を与えます。
だから、最初の30年は子供を産む、家を建てるなど人間の本来の生を全うし、次の12年はロバのように家族を養うため一生懸命労働し、次の18年は老いた犬のように足腰が弱くなり歯も抜け、ぶつぶつ文句を垂れるようになり、最後の10年はいよいよ頭がにぶくなり、サルのように馬鹿なことをして笑われるようになるのさ、という若干教訓めいた内容。

……で、完成したのがこれ。右上の玉座に座ってるのが神様、左下のびっくりして「え!? 短すぎッスよ神様ァアアア!!」とか言っている(という設定。さすがに文字入れるのはねぇ……)のが人間。
玉座をムダに頑張った。だって今の国会の参議院においてある、かつてあった貴族院の玉座の写真とか参考にしてるからね。検索しまくったから。ムダにしょぼいけど。そしてパース狂ってます、ええ確信犯ですとも。

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