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ジェイソンとキンニクの事件簿Ⅲ

走れジェイソン〜第二部 走れ! ジェイソン〜

「じゃ、三時間後に!」
 シャ----------ッ!!
 僕は廊下を一目散に駆け抜けた。
「待っていろ、キンニ…」
 ガッシャアアアアア-----ンッ!!
 ……僕は方向転換に失敗して、物置き状態になっている廊下の突き当たりに激突した。
「ぅ……ハンドル…つけるの……忘れて…たっ……」
 がくっ。
「どっ、どうしたネジェイソンさん!! こんなところで死ぬんじゃないアルヨっ!!」
「ごめん…キンニク……もう…戻れない……かも」
「ダメヨ!! 起きるアル!!」
 必死に励ましてくれるリーに、僕はふと疑問を抱いた。
「…ってかリーさん……何でこんなところにいるんですか…? アンタ、天球儀だから僕と同じように動けないんじゃ……」
「あぁ、それはジェイソンさんの台にヒモつけさせてもらったからアルネ。ソレをあたしの身体に結び付けたアル」
「…あぁ……だからなんかリーさんの台から白い煙が上がってるんですね……」
 おそらく摩擦の影響だろうか、リーが乗っている台から煙がもくもくと上がり、あたりに立ち込めていた。先生がこんな情景見たら、間違いなく悲鳴を上げるだろう。
「さぁ、疑問も解決したことだシ、立つアルヨ。立たないとひっぱたくアル」
 彼女の脅し効果ではない(いやホント、その影響じゃないからね!!)が、僕は言われたとおりゆっくりと立ち上がった。
「でも、これからどうするアルカ? お金、ないんでショ?」
「えっと…僕はあいにく千円しか持っていないんですが……心あたりなら」
「なら、その模型(ヒト)のところに行くネ!」
 ぱちん。
 彼女は僕の台のスイッチをONにした。
「あっ!! ダメですよ!! ちょっ…」
 ウィィィィィィィ-------ン……
 シャ--------ッ!!
「うわあああ---っ!! これじゃさっきの二の舞にっ……」
 ガッシャ---------ンッ!!
「うっ……けほっ」
 僕はまたまた物置き状態になっている廊下の突き当たり(さっきとは違うところですよ)に突っ込んだ。
「ごめんアル。移動するためにはこれしかなかったネ」
 にっこり笑うリー。
 どうやら、反省する気はまったくナシのようだ。
「いや……ごめんじゃ済まな…っ」
 ガクッ。 「イヤァァァァッ!! 死んじゃイヤアルヨっ!!」
 泣き叫ぶリーの声が、だんだん遠くなってゆく。
(僕、死ぬのかな……)
 なんてことまで考え始めた(いやホント、冗談抜きで)--そのときだった。
「…あら、ジェイソンじゃない!」
 突然、背後から聞き慣れた声がした。
 僕はがばっと起き、目の前にいる人影を認め、呟いた。
「内臓サン……?」

「ああ、よかった。内臓サンに逢えて」
「ジェイソン、大丈夫? 何故あんなところに突っ込んでいたの?」
「ジェイソンさん、この模型(ヒト)誰アルカ?」
 僕と内臓サンの会話にイマイチなじめないリーが、僕に質問してきた。
「あぁ、この模型(ヒト)は内臓サンと言って、首から足の付け根までの模型です。胴の部分がぱかっと外れて、中から内臓が取り出せるんですよ」
「へぇぇ」
「あぁ、あとひとつ忠告しておきますと、この模型(ヒト)、女に見えますけど、実は男なんですよ」
「マジでか!? とゆーことは、この模型(ヒト)オカマってことアルネ!」
 リーが、何のためらいもなく大声で言った。
「えっ…オっ…オカマっ……」
 ずぅ〜〜ん。
 内臓サンの顔(ねーけど)が一瞬にして翳った。
「なっ、内臓サンっ!! コイツが変なこと言ってすみませんでしたっ!! ほらっ、お前も謝るっ!!」
 僕はリーをムリヤリ土下座させ、自分も土下座した。
「ごっ、ごめんなさいアルヨ〜っ」
「いっ…いいのよ。本当のことだから」
 そうは言っているが、かなり衝撃を受けたみたいだ。
「それはいいとして……どうしてあんなところに…?」
「あぁ、それは……」
 かくかくしかじか。
「そうなの? それは大変ね……」
「内臓サン、お金、あります?」
「う〜ん。私もね、そんな大金は持ってないのよ。二千円ならあるんだけど」
「そうですか……」
 僕達は落胆した。
「やっぱり二千五百十万円も持ってるわけないか……」
「ごめんなさいね。おわびに私もお金集め、手伝うわ」
「えっ…そんな、いいですよっ!!」
「いいえ。私、今暇だし」
「それは頼もしいアル!」
「いやっ…でも……」
 内臓サンの申し出にためらう僕を尻目に、リーは元気よく呼びかけた。
「じゃ、さっさと行くアルヨ!! もう一時間経ってしまったアルからネ」
「…えっ!?」
 慌てて廊下の突き当たりの壁にかかっている時計を見ると、六時五十五分を差していた。
「うっそ---っ!! もうこんな時間!?」
 約束の時間まで、あと二時間もない。
「そうか……僕のつけたモーターの原動力は単三乾電池四本だし、僕はこう見えてもかなり重いらしいからあまり速く走れないんだった!」
 頭を抱え込む僕を、リーがまくし立てた。
「だったらなおさら急ぐアルヨ!! グズグズしてられないネ!」

「……なーんでまたこの移動法を使おうとするかなぁ…これじゃ二の舞ならぬ三の舞ですよ……」
 案の定というか何と言うか。僕達は例の移動法で行くことになった。
「まぁまぁ。二度あることは三度あるネ」
「いや、それ用法間違ってま…」
「出発進行アル--っ!!」
 ぽちっ。
 ウィィィィィ--------ン。
 シャ---------ッ!!
「うぎゃああああ------っ!!」
 僕は絶叫した。
「きゃああああ------っ!! たっのしいっ!!」
「ちょっ……内臓サン、何思いっきりエンジョイしちゃってんのっ!? こっちは大変な思いでっ……」
 ドガッシャアアアア-------ンッ!!
「っ…もうっ…死っ……」
「次のカモに到着アル!」
 死にかけの僕を尻目に、リーは陽気に宣言した。
「いや…カモって……」
「Oh! コレハコレハじぇいそんサンニ内臓さんデハナイデスCa〜!!」
 唐突に、誰かが僕たち一行に背後から声をかけてきた。
 その『誰か』とは--
「あ、ウィリーさん」
 僕の後輩の一人、地球儀模型のウィリーことウィリアムだった。
「あたしもいるアルネ!」
 リーはウィリーに向かって反抗した。
 すると。
「ウッセーンダヨコノちゃいな娘ェ。ダマレヨ」
 ウィリーは、リーの抗議の言葉にさっきとはうってかわった口調で反撃した。
「オメーこそうっせーんだヨ。というかオメー、アメリカ人っぽい口調だケド本当にアメリカ人アルカ?」
「アタリメーダロ。俺ハあめりか生マレデあめりか育チダ」
 僕は彼の断定に口を挟んだ。
「いや、でもそうとは限りませんよ。僕だってこの前までアメリカ人だと思っていたのに違ったんですから」
「マ、マジでか!?」
 リーは驚いたような声を上げた。
「まぁ、詳しくは☆印のあとの回想シーンで!」

 それは、一年前の初夏のこと。
「…ん? 何だコレ」
 僕は、自分の乗っている台の上に何か光る物があるのに気付いた。
「よっこらせ」
 僕は軽くかがんで、その『光る物』を拾い、観察した。
「なぁんだ。ただの透明なビーズか。……あれ…?」
 そのビーズがあった付近に、何か文字が刻んである。どうやらアルファベットのようだ。
「えっと…『MADE IN CHINA』……『MADE IN CHINA』ぁっ!?」
 そこにはまさしく『MADE IN CHINA』という文字が刻み込まれていた。
「ぼ、僕は中国人なのかぁ---っ! アメリカンじゃなくてチャイニーズ……えっ、そしたらいっそのこと『字英孫』にでも改名するべきかなぁ…いや、でもそれじゃヤクザになるじゃん!! どーしよっ!!」

「…という感じでした」
「チョッ…ヤバイNe! 俺モあめりか人ジャナイカモシレネー!」
「あああああたしは大丈夫ネ。ででででもまぁみんなが『そんならお前、本当に中国人なのかよ』って疑うかもしれないカラ、いいいい一応確かめるネ」
 と、気丈を振る舞っているリーだが、彼女の体には大量の汗が流れている。
 やっぱそりゃ不安になるよなぁ。うん。
「…うぎゃああああ----っ!!」
 リーのいる方向から、ものすごい奇声が上がった。
「どうしたんですか?」
「『MADE IN JAPAN』アル……日本人だったアルヨ〜!!」
 大絶叫するリーに、ウィリーは軽蔑のまなざしを向けた。
「フン。啖呵ナンテ切ルカラダロ。ソンナモンダッテ。マ、今度カラハ語尾ニ『〜ある』ジャナクテ『〜ゴザル』ヲ付ケルコッタナ」
 僕は心の中で「忍者かよ!」とツッコんだ。
「んじゃ、そういうあんたはどうなんだヨ」
 ウィリーのいる方向から、ぎくっという音が聞こえた。
「ママママ待テ。スススススグニ見ルカラナッ」
 と、冷静さを装うウィリーだが、彼の体にもさっきのリーと同じぐらいの汗が浮き出ている。
 そりゃ前例が二つもありゃ、ものすごーく不安になるよなぁ。うんうん。
「Oh! My god!! 『MADE IN JAPAN』ダッテ!」
 彼の叫び声を聞いて、リーはさらに絶叫した。
「おいオメー、あたしと同類アルカ!? イヤアル! こんなヤツと故郷が同じ!? 信じられないネ!」
「俺モイヤダヨ! コンナ奴ト同類ダナンテ考エルダケデモ吐キ気ガ……オ゙エ」
「ちょっと、マジで吐かないで下さいよ!」
「模型ガ吐ケルカ、バーカ。……ア、スミマセン。口ガスギマシタ。It`s a jork!」
「……まぁ、それはいいんですけど。僕達、今、お金に困ってるんですよ」
「そうアル。忘れてたネ」
「忘れんなよお前!! 自分のことだろーが!!」
「…ナゼ困ッテイルンデスカ?」
「それが……」
 かくかくしかじか。
「ソウイウコトナラ、俺ハ全財産ヲハタクゾ」
「おぉ! これは期待できそうですね!」
 思いがけない色よい返事に、僕たちは色めきだった。
「ホラ、コレガ全財産ダ」
 彼は、手(ねーけど)に持っていた袋を逆さにして振った。
 チャリリリ--ン。
「………」
 僕たちは呆然とした。
「こっ…これだけアルカ--っ!? オメッ、ソレが全財産って言うアルカ!? ぎゃはははははっ!! どんだけビンボーアルカ、お前」
「いや、お前よりはマシだから」
 彼が『全財産ダ』と言って出したのは、たったの三十円だった。
「まぁいいです。ちょっとは何かの足しになるでしょうし」
「何だヨ! 待遇があたしの時よりいいじゃねーカ!! あたしより金少ないクセに」
「いや、お前の方が少ねーよ!! お前の目はフシアナかっ!!」
「…ねぇ」
 さっきまで黙っていた内臓サンが、深刻な顔つきで僕に話しかけてきた。
「何ですか、内臓サン」
「…もう七時三十五分なんだけど…」
「えええっ!? 何か今日時間経つのが異様に早いんですけどォォォッ!!」
「時は金なりって言うアルしね」
「何か用法違いますよソレ……」
 僕の冷ややかなツッコミもさらりと無視し、リーは続けた。
「こーしてはいられないアルヨ! 早く次のカモのところへ行かないとネ!」
「そうよ、ジェイソン。さ、出発進行〜っ!!」
「って内臓サン、何で今日そんなにテンション高いの----っ!?」
「スイッチ・ON!」
 ぷちん。
 ウィィィィィ------------ン…
 シャ------------ッ!!
「きゃはははっ!! 楽しーアル--っ!!」
「何かジェットコースターみた--いっ!!」
「……僕には犯人の運転がものすご--く下手で助からない確率百パーセントなバスハイジャックに遭遇した不運な乗客みたいな気分で…」
 がっしゃこ-------んっ!!
 ぱらぱら……
 衝突の衝撃ではがれた壁の残骸が落ちてくる中、僕は呟いた。
「もう…嫌……っ」

「ホラ、立つアル! カモが来てるネ!」
「よっこらせっと。……ぇっ」
 かけ声をかけて立ち上がり、目の前を見ると、そこには……
「『ぇっ』とは何でしてよ? 失礼じゃなくって!?」
 DNA模型のマリアンヌ、通称マリアが立っていた。
 彼女は純イギリス産というスゴい血統(血ないけど)を持つ、お嬢様模型だ。
「ごめんなさい、マリアさん」
「それでよくってよ。……でも、何故こんな辺鄙なところへ突っ込んでいまして?」
「あぁ、それは……」
 かくかくしかじか。
「まぁ、それは大変! キンニクさんには色々助けていただきましたし……いいですわ、今あるだけのお金を全て差し上げましてよ!」
「おっ、今度こそ期待できそうですね! なんたってイギリス産ですもん!」
「そうアルネ! これでやっと払えるネ!」
「ええ! やっとこれでキンニクを助けられるわ!」
「お金を持ってきますので、しばらくお待ちなさい」
 そう言って、彼女はどこかへ行ってしまった。

 数分後。
「持ってきましてよ!」
 ちゃりりり---ん。 「……え」
 出てきたのは、百円玉一枚と十円玉一枚だけであった。
「えええええ----っ!? 百十円っ!?」
「ごめんなさい。昨日雑誌を買ってしまいまして……これだけしか残ってなくてよ」
「どっ……どうするアルっ!? これだけじゃとうてい二千百五十万円に届かないアルヨ!!」
「他の模型はまだ格納庫に仕舞われてるし……もう伝手がいませんよ! どうしましょうか?」
「ちょっと待って、今みんなから集めたお金がどのくらいか調べてみましょうよ! そうすればあと何円集めればいいか判るし」
「でもそれムダですよ! とうてい目標金額に達しなさそうですもん!」
「よっしゃァァァ!! 数えるアル!」
「って何アンタやる気になってんのォォォッ!?」
「やってみなきゃ判んないアル!」
「そうよジェイソン!」
「いやでも……」
「さぁ、やるアル! 一枚、二枚、三枚…」
「…もう勝手に始めちゃいましたよ……」
 僕はぼそりと呟いた。
 もう、これに付き合うしかなさそうだ。
「四枚、五枚。十円玉は五枚アル」
「えっと…千円札は二枚みたいね」
「さぁジェイソンさん、百円玉を数えるネ」
「いや、数えるっつっても一枚しか……」
「じゃあ、計算するアルネ! ……むむむ、二千百五十円アル!」
「二千百五十円か……あと千倍は要りますよねぇ…」
「うーん…どうしましょう……あ!」
「どうしたんですか内臓サン! 何か思いつきましたか!?」
「今、八時三十分だわ……」
 僕は内臓サンの視線(目ねーけど)の先を追うと、そこには八時三十分ちょうどを差した時計があった。
「えええええ-----っ!? あと十五分しかないじゃないですか!!」
「もう時間がないアルネ! どうするアルカ!? ……あっ!!」
「何か思いつきましたか!?」
「ジェイソンさん、内臓サン! 急いで紙とセロテープとマジック持ってくるネ! 紙はなるべく大きめの画用紙デ!」
「わ、判りました!」
 僕と内臓サンは、リーの命を受けて近くの教室に走った。

「持ってきましたよ!」
 リーは戻ってきた僕たちを眺め、言い放った。
「よっしゃ!! そんじゃ一枚ずつお金を紙にセロテープで貼り付けるアルヨ!」
「はい!! ……って、お前も手伝え!!」
「うぎゃあああアルっ!!」
 僕が投げたマジックがクリティカルヒットしたようで、リーはものすごい声をあげた。
「判ったアルヨ〜。じゃ、さっさとやるネ」
 僕たちは、千円札から順に画用紙に貼り付けていった。
「--よっしゃ!! それじゃマジックで……」
 リーはマジックで何かを書き始めた。
「よし! できたアル!」
 じゃじゃ---ん!! という効果音付きで、リーが細工した画用紙を見せびらかす。
「ってアンタ、画用紙に二千百五十円分のお金を貼って、その横に『万円』って書いただけじゃないですかっ!!」
「これで二千百五十円集まったネ」
「いやいやさすがに半分サンでもこんな子供もだませそうにもないシロモノじゃだまされませんよっ!!」
「いや、大丈夫アルヨ。半分サンはきっと快く受け取ってくれるネ」
「いや、ソレ絶対ムリ……」
「もう八時四十分よ! 早く行かないと!」
 僕の言葉を遮って、もはや時計監視要員となり下がってしまっている内臓サンが叫んだ。
「…ええい、仕方ない! 僕に考えがあります! 乗ってくれませんか!?」
「どんな考えアルカ?」
「それはですね……」

 一方、理科Ⅱ教室では。
「フハハハ。あと五分か。君のお仲間はちゃんと来てくれるかな?(微笑)」
「来るに決まってんだろ」
「フフフ。どうかな?(嘲笑)」
 不敵な笑みを浮かべる半分サンを一瞥し、キンニクは疑問をぶつけた。
「…というかさぁ」
「何だ?(疑問)」
「何で俺、十字架に磔になってんの? イエス・キリスト?」
 キンニクは、どこから持ってきたかよく判らない十字架にはりつけられていた。
「いや、『走れメ○ス』っぽくしてみたかっただけだ。気にするな」
「えー。語尾()止めんなよー(寂)」
「語尾()? ああ、(疑問)とか(嘲笑)とかのことか。……って、そっちかよ!」
「あれ、大好きなのにな(泣)」
「…クク。まぁいい。今のうちに楽しんでおけ。数分後には見る影もない姿になるだろうからな。……クク、楽しみだ(笑)」
「あ、語尾()」
「うわぁぁぁっ!! つ、ついいつものクセで語尾()を付けてしまったァァァっ!!」
「語尾()♪ 語尾()♪」
「うっせぇ!! 黙れキンニク君! 模型(ヒト)を冷やかすのは悪いことだと教わっ……」
 ブイィィィィィ----------ン……
 ガララッ!!
 理科Ⅱ教室の扉が、勢いよく開かれた。
 そこに立っていた模型(ヒト)影を見て、キンニクは叫んだ。
「ジェっ……ジェイミー!!」

 『ジェイソンとキンニクの事件簿 走れジェイソン』第二部 完
 第三部へ続く!!

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